イベント参加者募集中!

第1回 広兼邸をゆく

お初にお目にかかります。岡山県高梁市 地域おこし協力隊の長谷川 竜人です。
これから「長谷川編集長のパラダイス高梁(通称HPT)」にて、皆さんに高梁市での暮らしぶりを紹介させて頂くことになりました。

末永くご愛顧賜りますよう、宜しくお願い申し上げます。
で、記念すべき第一回の論題はずばり「広兼邸」。

広兼邸と長谷川

これが噂の広兼邸

「ずばり広兼邸って言われても広兼邸ってどんなもんか知らんぞなもし」という方、ご安心ください、

HPTは皆さんのかゆいところに手が届く親切設計、真心こもったご案内をモットーに運営しております。

ということでお手軽にウィキペディアを見てみると、

「江戸時代後期に小泉銅山とローハ(緑礬・硫酸鉄=ベンガラの原料)製造を営み巨大な財を成した大野呂の庄屋広兼家2代目の元治が建てた巨大な邸宅。(中略)敷地は781坪(2,581平方メートル)、母屋は98坪(323平方メートル)に及ぶ」

とある。

要はでらい大きい歴史的建造物なのだけど、ただそれだけではない。

この広兼邸、実はなんと映画「八つ墓村」のロケ地なのである。

うひゃあ大きい

うひゃあ大きい

見ろ!長谷川がごみのようだ

見ろ!長谷川がごみのようだ

「八つ墓村」といえば、探偵小説の大家・横溝正史著、シリーズ探偵・金田一耕助が登場する作品のうちの一つ。

何を隠そうこの長谷川、大学時代は探偵小説をテーマに卒業論文をものするほどの探偵小説好きであるので、これはもうたまらん、是非に是非に一度は足を運ばねばなるまい。ということで行ってみた。

この姿。いかにも探偵小説好きそうですね

この姿。いかにも探偵小説好きそうですね

長谷川が居住している宇治町から車で約十分。山道を進みやがて見えてくる少し急な坂を登るとそこが目指す広兼邸である。

ちなみに長谷川が着ている和服は金田一耕助に憧れて会社員時代、初めてのボーナスで買ったもの。私物である。

いかす服装である

いかす服装である

駐車場から坂を上った所にカフェ兼お土産屋さんがある。お邪魔してみた。非常においしそうなお土産が並ぶ。

食べ物ではないけれど、ベンガラで染めた和傘なんかも置いてあって品揃えは充実。

目移りしている内に、一緒に取材に来ていたS隊員が先に行ってしまった。

いました。かわいい

こんなのいました。かわいい

それから先に進むと立派な石垣。ここも少し坂になっているのだけど、あれえ?ここどこかで見たことあるよ僕は。

そう、渥美清が金田一耕助役を務めた1977年版の映画で、東京から八つ墓村にやってきた主人公・寺田辰也を、姉の春代(演じるのは山本陽子氏。でらい美人である)が迎えるシーンで使用されているのがこの坂なのである。

やった。これは感動である。記念にぱちり。おとっさん、おっかさん、竜人は異郷の地で元気に探偵やっています。
と、いつまでも感慨に耽っていても仕方ないのでささっと坂を上り門をくぐった。

ちょっと立派すぎませんか

ちょっと石垣立派すぎませんか

こころもち猫背である

こころもち猫背である

あーら辰也さん。私、姉の春代

あーら辰也さん。私、姉の春代よ

縁側に設えられた受付でまず単簡にご挨拶。その後、中の見学をする。

金田一先生に見えます?実はただのミーハーなんですよ

え?金田一先生に見えます?はっはっは。 実はただのミーハーなんですよ

 

広い。当たり前だけどやっぱり広い。

大きな母屋に土蔵、離れには下男の部屋やらお女中さんの部屋なんかもあるほか、茶室やなぜか

水琴窟(水を垂らすときれいな音がなる粋な仕掛け)なんてのもある。よほど風流なご主人であったのか、

それとも昔はこれくらいは普通に作っていたものなのか。

現代でいうオーディオルームやらルームシアターやら、そういうものを作っちゃうのと同じような感覚なのかもしれない。

家族に黙って作ってお母さんに怒られたりしているのかもしれない。無情。

中

ちょっと広すぎませんか

 

水琴窟でございます

水琴窟でございます

それから金田一耕助マップというものもある。

これいいっすね

これいいっすね

金田一耕助が岡山で解決した事件が、それぞれ現代でいうどのあたりで発生したものなのか、こいつで一目瞭然なのだ。

このマップは広兼邸で購入できる金小冊子にも掲載されている。

 

 

当初、金田一耕助への憧れ、その一点のみから出発した企画であったが、広兼邸は素敵なお土産の数々。

圧倒される巨大なシルエット。

近隣が一望できる見晴らし。

等々、名探偵への憧憬を抜きにしても非常に魅力溢れる観光スポットであった。

拙文をご覧の皆様も、名探偵に憧れていなくても、探偵小説が好きでなくても、事件の一つや二つ

解決したことがなかったとしても、一度は遊びに来られたらどうだろうか。