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第12回 高梁で ピザの生活

自給自足生活に憧れを抱く人というのはけっこういるものなのだろうか。

かくいう筆者も川に飛び込んで身の丈をゆうに超える巨大な魚を殴って捕まえて焼いて食う、みたいなドラゴンボール的生活ってステキかもしれない、と思う。
といっても本当に本当の自給自足、というのは筆者が考えるよりもよほど難しいものなのに相違ない。というか自給自足の定義とは。ガスコンロ使ったりしたらいけないのであろうか。ロハス的には。

 

おいしいものいっぱい

おいしいものいっぱい

 

考えてもよく分からないけど、地元で採れたものを適当な感じで料理して食べるだけでも充分である。野菜や果物はおいしいし、調理次第でいろいろ作れる。
例えば炒め物。簡単でおいしい。例えば煮物。一つくらいは覚えたい。例えばシチュー。筆者は白米にかける。例えばピザ。具は自由自在である。例えば漬け物。塩で揉み込むだけでも。

 

ピザ?
ピザって作れるのだろうか?

 

手作りピザの群れ

手作りピザの群れ

 

作れるらしい。
無知な筆者はピザ屋さんに電話すれば自動的にできて運ばれてくるものくらいに考えている。一般家庭でどのようにして作るのか。なお今回、冷凍食品の解凍・使用は解答として認めない。

調査が必要である。折良く松原でピザパーティーが開催されると聞いて駆けつけた。

 

あかしろ農園さん たびたびお世話になっております。

あかしろ農園さん
たびたびお世話になっております。

 

会場は松原のあかしろ農園さんである。到着するともうけっこうな人がいる。

さっそく参加費を払って入場した。今回はピザに各々好みの具を自由に盛りつけられるうえに食べ放題なのだ。嬉しい。

 

500円食べ放題である。価格アトミックバズーカである。

500円食べ放題である。価格アトミックバズーカである。

 

ひとがたくさん

ひとがたくさん

 

 

筆者も勝手に作る。なかなかの出来栄えである。こういうところに美的センスというものは如実に表われるものなのだ。
で、盛りつけたのはいいのだけれどいったいどの機械を使って焼くのであろうか。見たところそのようなマニュファクチュアは見受けられない。聞いてみることにする。

 

筆者作のピザ

筆者作のピザ。これから焼く。

 

「あの」
「はい」
「ピザ盛りつけできたんですが」
「あっじゃあそこ置いといてください。焼けたら知らせます」
「あっはい分かりました」
「・・・・・・」
「あの」
「えっ。わっ。まだいたの。はいはい」
「ピザどうやって焼くんですか」
「どうやって」
「いやその。マシーンとか。焼くのに」
「ああ。はいはい。石窯で焼くのよ」

 

こどもも夢中

こどもも夢中

 

石窯。確かに筆者の目の前にはごうごうと火を焚いている石窯がででごんと構えている。
そう、これはピザパーティー会場・あかしろ農園のご主人と、高梁市地域おこし協力隊・長野隊員が協力して作り上げた石窯である。そして今回は石窯のお披露目も兼ねたパーティーだったのだ。

 

右側に見えるのが石窯です。ていうかすみませんまた写真撮るの忘れました。

右側に見えるのが石窯です。ていうかすみませんまた写真撮るの忘れました。

 

なるほど。自作の石窯である。これなら家にいながらピザが焼ける。ピザ食べるのにわざわざピザ屋さんに持ってきてもらわなくてもいいのだ。
ちなみに着工から完成まで半年ほどかかったと云う。もっとも、製作はのんびり進行だったそうで、本気を出せば工期は縮められるらしい。

 

ちいさいピザも作りました。

ちいさいピザも作りました。

ピザ作りは、楽しい。味が良いのは当然である。オリジナルの組み合わせが楽しい。変わり種も作った。
具材も高梁・弥高山のこんにゃくだとか、しゃしなっぽだとか、珍しい紫色のじゃがいもだとか、並べるだけでも飽きない。子どもなんか自分は満腹のくせに黙々とこねくり回した生地に具材を散りばめている。
ちなみに筆者は、半ば冗談のつもりで作ったイチジクジャムとチーズのピザが甘味として非常においしかったことが印象的であった。

 

子どもの頃から慣れていればいつイタリアに行っても恥をかかない

子どもの頃から慣れていればいつイタリアに行っても恥をかかない

 

家に石窯。家でピザ。ピザなんて百パーセント間違い無く舶来品であるけれど、しかし日本の山の中で食べるのもなかなか乙である。或いは粋である。
読者諸氏も庭に作ってみては如何だろうか。と簡単に勧めて「よおし。うちも石窯作ろう」みたいなことにはなかなかならないと思うけれど、作れる環境にあるなら本当に良いと筆者は思う。

ちなみにあかしろ農園さん、農園さんなのでいつもピザを焼いている訳ではないが、問い合せてみたら「ご要望に応じて窯焼きピザの予約も承れます」とのこと。筆者も予約してみたい。

 

やぎ氏も遊びに来ていました。

やぎ氏も遊びに来ていました。

 

【あかしろ農園ホームページ】

http://www.akashiro-farm.info/