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第14回 作品NO.14 「夏」 イ長調 ~夫婦岩のビアガーデン!~

高梁市の布寄という地域に、夫婦岩と呼ばれるけったいな巨岩が屹立していることは以前の記事で紹介したような記憶がぼんやりあるようなないような感じで筆者は記憶しているのだけれど、その夫婦岩で猿(monkey)もとい去る八月一日にビアガーデンが出現した。

 

日も暮れている

日も暮れている

 

地元・夫婦岩の会が主催するひまわり祭りの一環である。去年も開催されたひまわり祭りが(残念ながら昨年八月一日時点の筆者はまだ東京で会社員をやっていて、金曜日だったと思うのだけれど、有給休暇を取って当てもなく吉祥寺の街をぶらついていた)、夫婦岩の会発足十周年を記念して超パワーアップして帰って来た、ということらしい。

 

チラシです

チラシです

 

昼の夫婦岩

昼の夫婦岩

 

余談になるが八月一日は筆者が子どもの頃夢中だったアニメエション、そのファンにとってはちょっとした記念日みたいな扱いを受けていて、東京では記念イベントが開かれるらしく実は筆者もそのイベントに参加したいと思っていた(昨年も同様のイベントが開かれ、しかも昨年は十五周年記念だとかでかなり大々的で、筆者はそのイベントのことを全く知らず吉祥寺の街をぶらついていた当日に偶然、同時刻に絶賛開催中であることを知り悔し涙を飲み、更に帰宅後そのイベントで当該アニメエションのブルーレイ・ボックスが満を持して発売されることを知って今度は歓喜の涙を流したものだ)。
閑話休題。とにかくそういうイベントが八月一日には開かれているのだけれど夫婦岩の会発足十周年とあってはチェック・夫婦岩・アウト。行かぬ訳にはいかぬ。

 

すごい人である

すごい人である

 

メニュー。あんしん価格である

メニュー。あんしん価格である

 

しかし開始時間は十八時からだというのに別件の都合で一時間以上も遅れていった筆者がへらへらしながら会場入りすると、そこには席を埋め尽くす人の群れ。

これはちょっとすごい。夫婦岩に通じる坂、そこに並べられた卓に腰掛ける人・人・人の横顔が、煌煌と昇りつつある月の光を投げかけられて宵闇の中に無限に切り取られている。

 

車もすごい

車もすごい

 

目を転じればこちらはライトで照らされたひまわりの花弁・花弁・花弁。
だいたいひまわりなどと云うものは漢字で「向日葵」と書く通り太陽の方を向いて咲くとかそういう風な都市伝説がまことしやかに噂されていて、とにかく太陽、ひいては昼日中の花とのイメエジが強く印象されているのだけれどこれはどうだ。日没後に浮かび上がるひまわりも情緒的で、むしろ最初から夜に栄えるflowerであったかと錯覚する。

 

ひまわりの群れ

ひまわりの群れ

 

で、遅刻して来たうえにしばらくへらへらしながら突っ立っていた筆者だけれど、本来、どちらかといえば運営側に近い所に位置しているはずの筆者はいろいろのお手伝いをして然るべきであり、そろそろ何かしなければ何となくやばい雰囲気を肌で感じて自動車の誘導係を買って出た。

来客が多いものだから自動車の往来も無論多く、それなりに忙しく働いていると突然会場の電灯が落とされた。
すわ停電か、身構えたのだがそうではなく、頭上でズドン、百雷が如く大音響に見上げれば絢爛豪華の花火である。一発、二発、三発、計何発か数え切れぬほどに打ち上げられ、地にはひまわり空に花火、以下に続くうまい文句が浮かばない。

 

最後の花火に今年もなったな

最後の花火に今年もなったな

 

何年経っても思い出してしまうな

何年経っても思い出してしまうな

 

 

こうして夫婦岩の会発足十周年記念のひまわり祭りは無事に終わったかのように思えたがよくよく聞くとこのビアガーデンは前夜祭。本番は明日の各種ライブステージであるという。
当然、二日目にも行かねばなるまい。
はや紙幅も尽きた。ビアガーデン以上に盛況を極めた二日目の模様は次回に紹介することとして、本稿の掉尾を飾りたい。

 

夜は劫劫と更けまする

夜は劫劫と更けまする