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高梁の狩猟事情2017

最近、私のSNSが騒がしい。
やたらと狩猟免許試験を受ける若者や女性が、いざ!ハンター試験と言わんばかりにアップをしている。
一体、何が起こっているのだろうか。

確かに、イノシシやサル、シカなどの害獣による農作物の被害は深刻だ。
高梁はシカの被害はそこまで確認されていないがイノシシやサルの被害は甚大で、筆者の仲間も無農薬栽培のお米が荒らされたと嘆いていた。身近にもイノシシの脅威が忍び寄っている。

農家さんにとっては我が子のように大切に育てた、綺麗な野菜たちが一夜にして無残な状態に荒らされているんだから、気持ち的にも尋常じゃない。生活がかかっている作物ならなおさらだ。
しかし、ネットにアップしている人たちは、どうやら農家さんでもない。
なぜ、関係ないと思われる人が狩猟免許を取るのか?調べてみた

若者が狩猟を始める理由その1「ジビエブーム」

狩猟で得た天然の野生鳥獣の食肉を意味する言葉(フランス語)で、 ヨーロッパでは貴族の伝統料理として古くから発展してきた食文化です。日本ジビエ振興協会より

イノシシ肉=臭いイメージだったが、高梁に移住して食べるイノシシ肉は全然臭くなく、豚肉の代わりになる。いや、豚肉より美味しいくらい。
漁村で食べる魚が美味しいように、産地で食べる肉は処理がしっかりしていれば美味しい。
そんな感動を味わう若者が美味しい肉を確保しようと言わんばかりに狩猟に参入していると思われる。
一頭獲れれば、しばらく肉も買わなくて済むので家計にも優しい。

若者が狩猟を始める理由その2「奨励金」

とある人に「最近、若い人も狩猟始めましたねーなんでですかね?」と聞くと「そりゃ金になるからや」と言われ驚いた。
調べて見ると、結構な額の駆除奨励金が出るんだとか。
イノシシだと最高1万7千円、サルだと最高5万円・・・だという。
脳内電卓を叩いて、イノシシ1ヶ月10頭も取れば、十分ハンターという職業が成り立つ。

若者が狩猟を始める理由その3「試験費用の補助」

狩猟免許というのは4種類あり(網・わな・第一種銃・第二種銃)、この資格がないと山に入って獲ることはできない。
この資格試験、通常はそれぞれ、5200円の手数料と4000円の講習費、合わせて9200円がかかる。
それが、近年の獣害被害の深刻化により、ハンターを増やそうと、その9200円を全額高梁市の方で補助する政策をしている。(もちろん合格が条件だが。)

資格が取りやすく、駆除すれば奨励金がもらえ、食べると美味しい。
そんな話がじわじわ広がり、若者ハンターが増えてきているようである。
ただ、野生生物との命がけの勝負、道具など色々な準備と命を殺める覚悟が必要となってくる。
イノシシに襲われて怪我をしたり、思わぬ怪我の危険もあるだろう。
食べるのは好きだが、軽い気持ちではできないなと駆除の写真を見ながら思った。
そして、私自身は捌くのもちょっと苦手だと感じた・・・魚なら得意なのにな。。。

写真 統合作戦本部

ここに掲載した情報は平成29年度のものです。年によって金額や補助内容が変わるので詳しくは下記のページで確認してください。
http://www.city.takahashi.okayama.jp/soshiki/64/ 有害鳥獣対策室