ついにできたよー一度見においで
高梁の節句人形メーカー「ひな人形の喜峯」の野口さんから声がかかった。
すっかり忘れていたが、アレがついに出来たようだ!
遡ること昨年の中旬、吹屋で生産しているベンガラ染めに興味をもった野口さんから
ベンガラ染めでひな人形ができないかと相談を頂いた。
当時、全く想像がつかなかったが、ベンガラ染めをしているおばあちゃんに話すと
何でも染めるよと乗り気だったので、ひな人形の生地を染めたことを思い出した。
少し光沢がかった衣装をひとつひとつ手作業で染めて、苦戦しながら布を染め上げた。。
※ベンガラは鉱物のため、草木染めのような液に浸す方法ではなく、布の中に色素をすり込んで染め上げる。
それから半年ほどで完成したとのことでお店を訪ねてみた。
私「こんにちはー!!うわ~前に来た時と全然雰囲気が違うじゃないですか?」
野口「レイアウトを変えたんだよ!ここは以前、商談室だったけど・・・」
私「職人さんが作業してますね!!すごい!!こうやってひな人形って作られているんですね」
野口「今は最盛期じゃないから空いているんだけど、毎日誰かが作っているよ」
ひとつひとつ手作業で作られているひな人形、数十のパーツを組み合わせて完成させる。
手際よく目の前で作られる人形たち。
野口「岡山県はひな人形とか五月人形の生産量が全国三位なんだ」
「一位が埼玉 二位が静岡 三位が岡山」
私「へぇー!ブドウとか黄ニラとかジーンズが有名ですが、節句人形も頑張ってるんですね」
野口「そうなんだよ 俺も最近のテレビのなんとかランキングとかで知ってビックリしたよ!!まじかよって」
このように意外と知らない全国生産量上位のものがある
全国生産/出荷量一位 ヒノキ・水飴・耐火レンガ・活性炭
気になったのが、防犯ボランティア団体構成員数(人口1万人当たり)556.2人(全国第1位、全国平均:215.8人)
など、岡山県は果物王国と言われているが、「防犯ボランティア王国」でもある。
興味がある方はこちらのリンクへ
http://miryoku-harenokuni-okayama.jp/data/data-toukei.pdf
そして、販売スペースに移動。
以前は事務所だったスペースが、きらびやかなショールームにリフォームされていた。
以前の写真を撮っていなかったことが悔やまれるが、ビフォーアフターで紹介できるくらいの変わりようだ。
私「すごい沢山の人形!!見てるだけで楽しいですね!」
野口「さてお待ちかね、これが新商品ベンガラひな人形だよ」
目の前に現れたのは吹屋で染めていた布を身にまとったお雛様。
両方ともベンガラ染めの衣装を身にまとっており、非常に神々しい。
私「うぉぉぉ!めちゃカッコイイじゃないですか!!」
野口「結構、作るのに苦労したんだよ。ようやくお披露目できたよ」
とても落ち着いた雰囲気ながら、インパクトのある紅が映える。ベンガラで栄えた吹屋を象徴しているようだ。
ベンガラ生産で財を成した広兼邸や片山邸に飾ってあっても違和感がない。当時の家主なら喜んで買っていただろう。
ベンガラ染めは見た目も良いが、防虫効果も高まるため保管にも適している。
高梁のひな人形メーカーと吹屋おばあちゃんのコラボ商品が新たに誕生の瞬間を目の当たりにした。
地域間のコラボ商品としては初めての取り組みで、今後のが楽しみだ。
他にもユニークなひな人形があったり、ひとつひとつ表情が違ったりで人形見学は楽しい。
「ちなみに、一番人気商品はどれですか?」
「数で言うと、この布だよ」
入り口のワゴンに置かれた布。製造工程で出るハギレを販売している。
お値段なんと600円。お手頃である。
キラキラしていて綺麗だ、価格も安いのでついつい買ってしまいそうだ。
他にも様々な人形や関連商品が置いてあり、リニューアルして見やすく観光でも楽しめる場所になっている。
見学するだけでもOK、海外の方にもオススメだ。
詳しくはHPで
http://www.ohinasama.jp/ ひな人形の喜峯